私は結婚が決まった時、30もとっくに過ぎていました。だから、結納や披露宴などを仰々しく執り行うのがなんだか気恥ずかしく思えて、できるだけ簡単にすませたい気持ちがありました。
けれど、主人の家庭が親族の行事などをきちんとするタイプだったので、半ばいやいやながらもまさに仰々しくすべてのことを執り行うことになってしまいました。私の家庭はかなりラフなタイプなので、両親も面倒に思っているだろうな、と私は勝手に思っていました。
けれど、私の両親も、大事な一人娘である私を「犬や猫をもらうように」もらってほしくはないから、きちんとしてもらったほうが良い、と思っていたようです。私は結婚式ぎりぎりまで働いていたので、式の準備は休みの日しかできませんでした。
式場を見学するところから始まって、ドレス選び、引き出物選び、新居選び、新婚旅行選びと、大変慌ただしいスケジュールで、さらにその合間をぬってお料理教室にも通っていたので、かなりの疲労がたまりました。
結婚式での様々なことを選ぶにあたって、主人と本当にいろいろなことを話合いました。特に、引き出物の額やお料理のランクなど、各家庭によって価値観や考え方が違います。
私と主人だけでなく、それぞれの両親の意見をも含めてすべてをクリアできる状況に調整するのはとても神経を使う作業でした。途中で投げ出したくなることもしばしばでした。
最終的にはみんなが納得・・・というより妥協できるところに収まった感じでした。そんなドタバタな結婚式でしたが、結果的にはやって良かったと思います。お金のこととか、普段のデートだけでは突っ込めないようなところまで、結婚前にじっくり話し合うことができたのですから。
結婚式はこれから結婚しようとするカップルの最初の現実的な共同作業なのです。